【訪問看護の実例】「大きなお友達」としての関わり 〜摂食障害のご利用者様との歩み〜

はじめに

「訪問看護って具体的にどんなことをするの?」と思われる方も多いかもしれません。

今回は、摂食障害を抱えるご利用者様との関わりについて、実際のエピソードをご紹介します。

訪問看護を導入されたきっかけ

今回ご紹介するのは、主治医の先生のご紹介で訪問を開始したご利用者様です。

摂食障害があり、「生きるために食べているだけで、食事を楽しいと思ったことがない」とおっしゃっていました。

ご家族とご相談の上、退院後すぐの訪問に入ることになりました。

利用者様へのアプローチ

最初は週1回の訪問からスタートしましたが、ご利用者様の警戒心が強く、慎重に関わる必要がありました。そこで、

  • ご本人が楽しいと思えることを取り入れる
  • 少しずつ話を聞く
  • 無理強いせず、ご本人のペースを尊重する

といった方針で関わっていきました。

訪問に伺わせていただいた際、ご本人がぽつぽつとお話してくれる内容を聞いていると

ご自身の母親にも「お母さんが忙しいから・・・」と気を使い、「いい子でいなければいけない」という思いを強く持っていました。

その背景を理解しながら、話をしていく中で少しずつご本人の気持ちを引き出していきました。

するとだんだんと摂食障害に至った経緯などもお話してくれるように。

訪問を続けるうちに、ご本人の緊張も和らぎ、最初は1名の看護師のみが訪問していましたが

徐々に他のスタッフとも関われるように。4ヶ月ほどかけて、最終的にはステーションの全員が対応できるようになりました。

「大きなお友達」としての関わり

訪問を続けていくなかで、ご利用者様は看護師のことを「大きなお友達」と思ってくれるようになりました。

学校に通えず、先生も信頼できない状況の中で、「看護師さんは遊びに来てくれるお友達」という認識ができたことが、関係構築の大きなポイントでした。

スタッフ全員が、「他者と関われるように」という思いで訪問を行い、無理強いせず、ご本人が少しずつ前に進めるようサポートしました。

お礼の手紙

訪問を続ける中で、ご利用者様の気持ちにも変化が見えてきました。

  • 外に出ることに挑戦しようとする意欲
  • 放課後デイにも通えるようになる
  • 食事も少しずつ楽しく感じられるようになる

といった前向きな変化が見られるようになりました。

その結果、訪問の回数を減らし、主治医の先生の提案もあり、訪問看護を終了することになりました。

最後の訪問の際、ご利用者様からお手紙をいただき、私たちも感慨深い気持ちになりました。

訪問看護ステーションあやめ 相模大野の特徴

訪問看護ステーションあやめ相模大野では、スタッフの年齢層が幅広く、さまざまなタイプのご利用者様に対応できる体制を整えています。

30代~50代の方が在籍しており、若いご利用者様とのコミュニケーションが得意な方、フットワークが軽く、緊急訪問にもスムーズに対応してくれる方

丁寧な対応でご年配の方にも好評いただいていたりと、様々なシーンで活躍しております。

このように、ステーション全体でご利用者様に寄り添い、チームとして支えていくことを大切にしています。

 

訪問看護への思い

訪問看護を行う上で、私たちは「感謝」と「利他」の気持ちを大切にしています。

「ニコニコ、ワクワク、プラス思考」の意識を持ち、ご利用者様に寄り添うことを常に心がけています。

中心となるスタッフがいても、任せきりにせず、ステーション全体で対応することが、私たちの訪問看護のスタイルです。

今回のエピソードのように、一人ひとりのご利用者様に寄り添いながら、少しずつ変化を支えていくことが訪問看護の大きな役割だと考えています。


■ 訪問看護ステーションあやめ相模大野

連絡先

訪問看護ステーションあやめ相模大野
住所:〒252-0332 神奈川県相模原市南区西大沼2丁目14-16 コーポラス西2 101号室 
電話:042-705-7912 
Fax:042-705-7913
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■ 会社情報

今後も、私たちの活動にご注目いただくとともに、一緒に「命を守る社会」の実現に向けて歩んでいただければ幸いです。