当社は、創業以来「精神科特化型訪問看護ステーションあやめ」をはじめ、全国に約240カ所の事業所を展開し、1万人を超えるご利用者様を日々支援してまいりました。
私たちの活動の根底には、ご利用者様が安心して地域や社会の中で暮らし続けられるよう、サポートするという使命感があります。
創業から8年目を迎えるにあたり、これまでに培ってきたノウハウ・経験・各種データをさらに活用し、一歩踏み込んだ形で社会に貢献できる新たなプロジェクトを立ち上げることとなりました。
本記事では、そのプロジェクトの概要や目的、今後の取り組みについてご紹介いたします。
当社は以下のファーストナースの事業の目的を常に念頭に置いて活動しています。
この使命のもと、日々訪問看護の現場で活動しています。
これらの使命を実践するため、精神科訪問看護の現場では医療・看護の専門知識を活かしてご利用者様のこころの声に耳を傾け、日々支援に取り組んでいます。
しかしながら、日本国内では自殺者数が依然として高い水準にあるのが現状です。
厚生労働省の公表データや警察庁の自殺統計を踏まえると、2023年の自殺者数は全国で21,837人に上り、そのうち児童・生徒は513人と報告されています。
大人だけではなく、未来を担う子どもたちの間にも深刻な状況が存在しているということです。
自殺者数の年次推移(厚生労働省資料より引用)
精神科訪問看護の世界においても、うつ病や統合失調症などの精神疾患、経済的困難、家庭内の問題など、様々な要因が複雑に絡み合った結果として、自死のリスクが高まるケースがあります。
そうした背景から当社では、「自殺予防」や「自殺防止」に改めて真正面から取り組む必要性を認識し、新たにプロジェクトチームを立ち上げる運びとなりました。
今回のプロジェクトは、私たちの掲げる「自殺者をゼロにする」という理念をより具体化し、訪問看護という枠組みを通じて命を守る仕組みを社内外に広めていくことを目的としています。
具体的には、以下のポイントを重視しながら進めていきます。
私たちの目標は、精神科訪問看護というサービスを通じて地域で暮らす方々の命を守り、必要な支援が行き届く社会を実現することにあります。
精神科訪問看護のプロ集団として、情報発信や実践を重ねることで、日本の精神的安定と発展に寄与していきたいと考えています。
本プロジェクトでは、以下のプログラムを中心に活動を進めてまいります。各プログラムについては、今後段階的に詳細を公開していく予定です。
取り組み一覧図
こうした取り組みを通じて、当社が提供する訪問看護の枠を超えた、多角的・組織的な支援体制を築いていきたいと考えています。
命に関わるこの課題に取り組む以上、中途半端な理解や個人の常識だけに頼ることはできません。
私たちは、「正確な評価」と「適切な対応」に基づいた組織的なアプローチこそが、自殺を防ぎ、一人でも多くの方の命を守る道だと確信しています。
精神科訪問看護の第一人者として培ってきた知見を活かしながら、さらに多くの人々に働きかけることで、「自殺予防」「自殺防止」という社会的使命を果たしてまいります。
本プロジェクトはまだ始まったばかりですが、私たちは真摯な姿勢で進めていく所存です。
今後、プロジェクトの進捗や具体的な成果については、随時ブログなどを通じて皆様にお伝えいたします。
ぜひ定期的にご覧いただき、情報をご活用いただければ幸いです。
最後になりましたが、私たちが目指すのは「自殺者ゼロ」の社会です。
これは決して一社だけで実現できるものではなく、行政や医療機関、福祉施設、教育現場、そして地域コミュニティなど、多くのステークホルダーとの協働が欠かせません。
当社はそのハブとなり得るよう、引き続き積極的に活動を続けてまいりますので、今後とも温かいご支援とご協力を何卒よろしくお願いいたします。
今後も私たちの取り組みを見守っていただくとともに、一緒に「命を守る社会」の実現に向けて力を合わせていただけますと幸いです。